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内容証明郵便には、法的に必ず内容証明郵便にしなければならないというものは、ありません。しかしながら「ここぞ」という時に出しておかないと後々不利になるケースがあります。以下に挙げる場合には、内容証明郵便にすることを強くお薦めます。
内容証明郵便の効力には、「証拠力を得る効力 」「心理的圧力を与える効力」「確定日付を得る効力」の3点ありますが、後々、トラブルが起こらないように考えた予防法務の意味からすると、「証拠力を得る効力 」と、「確定日付を得る効力」が、重要になってきます。
そして、場合によっては、これらの効力が無ければ非常に不利になります。
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| 1)証拠力を得る場合 |
| クーリングオフ |
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訪問販売や、割賦販売などの対消費者との契約において、消費者の強い権利として、理由を問わず申込みの撤回や契約を解除する権利をクーリングオフの権利と言います。
クーリングオフをするなら契約の様態にもよりますが、訪問販売なら、契約の際に法定書面を受け取ってから8日以内に書面で通知しなければなりません。
クーリングオフで重要視されるのは、8日以内に書面を発信しなければならないという、期間と、契約解除の内容です。期間と内容が曖昧では、いけません。
という事は、証拠を残す事を目的とする内容証明郵便は、クーリングオフをするためには、単なる書面でするより、はるかに効果的だと言う事が出来ます。
口頭や通常の手紙では、「聞いていない」とか、「受け取っていない」などと言われると、証拠が無い分反論出来ずにクーリングオフを無効にされてしまうかも知れません。
このため、やはり後々、裁判でも有力な証拠となる内容証明にしておいた方が、リスクは少なくて済みます。
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| 契約解除 |
クーリングオフの制度の適用外の場合の契約解除は、契約した相手側に、不実告知(相手側が知っていて事実と異なることを告げる事)や、事実の不告知(本来言わなければいけない事実を敢えて言わない事)などがある場合に出来ます。 また、相手側の故意や過失で債務不履行になった場合などにも出来ます。
本来、、契約解除は、クーリングオフの制度と違い書面に限定せずとも出来ますが、口頭では後々証拠が残らずトラブルのもとになるため、通常は、証拠能力のある書面にて行います。
証拠能力の非常に高いものとして、内容証明郵便を用いる事は、後々のトラブルを未然に防ぎ円滑に契約を解除する上で絶対的に必要だと言えます。
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債権放棄
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取引先が倒産し売掛金の回収が出来なくなった場合など、そのまま放っておくと帳簿上、売掛債権は資産として計上されているので課税対象になっています。 そこで、どうしても売掛金の回収が出来ない場合は、債権を放棄することになります。
債権放棄をすれば放棄した額を損金に算入することができます。つまり経費として処理できるので、放棄した債権には税金がかかりません。
また債権放棄は、債権者の一方的な意思表示で効力を生じ、それは口頭でも普通の手紙でも問題ありません。
ところが、税務署はその売掛金を放棄したという証拠がなければ損金処理を認めてくれないため、債権放棄の通知を内容証明で行い、税務調査に備えて証拠を残しておくのです。手紙での通知や帳簿上の処理だけでは証拠が残らないからです。 例えば、金融機関での貸し倒れの場合の不良債権処理は、不良債権を債権放棄によって損金扱いにして損失を最小限に食い止めているのです。 以下は、債権放棄の内容証明の例です。
債権放棄通知書 当社は貴社に対し、本日付けで金300万円の売掛債権を有していますが、本日をもって上記債権額を放棄しますので通知致します。 平成19年1月1日 ○○ 株式会社 代表取締役 △△ 印 株式会社 □□ 代表取締役 ☆☆ 殿 |
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| 時効停止 |
債権には消滅時効があり、一定期間を経過すると時効によって消滅してしまいます。 例えば、お金を貸している貸主が、債権をそのままにしておいたら,いずれ時効により債権が消滅します。そのため、貸したお金を返すように相手にその意向を伝える事により、時効を一時的に止めることが出来ます。
このように時効停止させるための行為を催告といいます。
また、この催告はあくまでも時効を一時的に停止させるだけで、時効を振り出しに戻す効果はありません。このため催告後6ヶ月以内に裁判上の請求をするか、相手側(借主)が、一部お金を支払ったり、借金があることを認めたりして「承認」するかをしなければ、時効は中断しません。因みに時効が、中断すると時効は振り出しに戻ります。
さて、この催告の方法ですが、原則的には口頭でも普通の手紙でも問題ありません。
しかし、後々の言った言わないのトラブルを避けるためにも、ここは内容証明郵便にしてきっちり証拠を残しておくべきでしょう。
また6ヶ月以内に裁判上の請求をする際に証拠として必要になってきます。
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| 時効中断 |
時効中断とは、時効停止のように一時的に時効が停止するものではなく、時効期間の進行を振り出しに戻し、あらためて時効の進行が開始するものを言います。
時効を中断させるためには、①裁判上の請求や、②相手側の承認、また③差押、仮差押、仮処分などがあります。
しかし時効期限が、迫っている緊急の場合などでは時効を中断させる手続きに時間がかかるため、いきなり時効の中断手続きを取るのでは無くて、先に内容証明郵便で時効を停止させた後、6ヵ月以内に手続きを取るやり方もあります。
この際には、やはり裁判所に時効中断を請求するために、期間延長した証拠として内容証明をもっておかなければいけません。
※注意事項
①裁判上の請求をした際に、訴状を裁判所へ提出した時点で時効が一時的に中断します。そして裁判が長引き、時効期間が過ぎても、裁判で勝てば裁判確定時に完全に中断したことになります。
②個人間でのお金の貸し借りの債権の消滅時効は、10年です。催告して時効停止した場合に延びた延長期間は、請求が9年11か月経った時点でなされたのであれば、あと1か月で時効期間が満了するところ、請求の時から6か月後の10年5か月経過の時まで時効は延びることになります。
③何度も請求(催告)し続けていれば、その度に時効が中断するということはありません。6ヶ月の延長は1回限りです。
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| 2)確定日付を得る場合 |
| 債権譲渡の通知 |
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売買代金債権・貸金債権などの債権者が特定している債権のことを指名債権と言います。指名債権は、原則的に譲渡は可能ですが、以下の場合は譲渡することが出来ません。
①法律によって禁止されている場合があり、親族間の扶養請求権や労働災害について補償を受ける権利の場合。
②雇用者が被雇用者を働かせる債権など、債権の性質的に不適切な場合。
③債権者と債務者の間に、予め譲渡禁止特約がある場合。
ただし、③の譲渡禁止特約は善意の第三者には対抗できます。つまり、債権を譲り受けた者が、その特約を知らなかった場合、その譲受人は債権を取得できるということです。
さて、この債権の譲渡は、債権の譲渡人(旧債権者)と譲受人(新債権者)の間で交わされる債権譲渡契約で成立し、債務者の承諾は必要ありません。
ところが、債権が譲渡されたことを債務者が知らなかったら、何も知らない債務者は、旧債権者に支払ってしまうかもしれません。
また、旧債権者が、債権を他の人にも二重に譲渡していた場合、債務者はもう一人の別の新債権者に支払ってしまう可能性があります。このため、そのようなトラブル回避のためにも債権の譲渡は債務者へ通知しなければいけません。
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