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内容証明郵便の良いところ(メリット)は、「誰が」「誰に」「何を」「いつ」送ったかという証拠を残したり、心理的圧迫を与えて、こちらの要求を円滑に行わせる所にあります。
しかし、本来のその良さが、使い方を誤ると逆にデメリットとなるケースも、多分にあるのです。
以下に挙げるものは、内容証明を出したあなた自身の不利益になるかもしれない場合です。
(1)相手に誠意がある場合や、親しい知人など、話合いで解決できる場合 内容証明郵便は、一般の手紙と違い、自分の強い要求を相手に求めるためのもので、非常に攻撃的要素の強い手紙になります。このため、相手に内容証明を送りつけると、相手の感情を逆なでし、逆に悪化させてしてしまうこともあります。
このため話し合いで解決できそうな場合、親しい間柄の場合、相手が誠意ある場合などにおいては、安易に内容証明を送りつける事は、後々を考えると十分不利益になり得ます。
例えば、交通事故の被害者が加害者に損害賠償を請求する場合や慰謝料の請求の場合で、相手が、誠意を持っていついつまでに支払う約束をしていたとしましょう。 しかし相手側が、支払い期日になってもいっこうに支払わない場合などに、いきなり内容証明を送るよりも、一度電話などでコンタクトをとって、相手との話し合いをした方が、トラブルになりにくいものです。 もしかしたら、相手が病気で入院していたり、勤務先で給料の支払いが遅れていたりして支払えなかったかもしれません。 支払う気持ちは、きちんと持っているにも関わらず、物理的にどうしようもない時にやみくもに内容証明で「いついつまでに支払え」とくれば誰しも気持ちの良いものではありません。
つまり相手が誠意を持って対応しようとしている時に、いきなり内容証明を送りつけるような事をしてしまうと逆に相手が態度を硬化させてしまう事があるという事です。
もちろん相手の出方によるのですが、紳士的に話し合っての解決を考えている人や、友人・知人・親戚・近所・会社・学校の知り合いなどの親しい間柄の人達に対しては、内容証明ではなく通常の手紙や電話、話し合いでの解決を最初にするべきでしょう。
やみくもに内容証明を送りつけると、人間関係があればある程、今後の付き合いに影響が出て来ます。
また、中途半端な気持ちで内容証明郵便を送りつけると、相手は宣戦布告されたものとして捉え、その対応に乗り出して来て、弁護士を立てて徹底的に戦う姿勢で来るかも知れません。
内容証明による一次的な解決は、裁判による強制的ものではなく、あくまで相手の同意の下、相手の意思によるものであった方が理想です。
(2)財産隠しや、逃亡が予想される場合
内容証明郵便を送る事で、相手が、他の名義人の預金口座にお金を移し変えるなどして財産を隠したり、夜逃げでもしそうな場合は、逆効果になります。
内容証明郵便により、相手に逃げる隙を与えた格好になります。
このような場合は内容証明郵便による、牽制攻撃よりも、いきなり裁判や差押えなどの法的手段をとった方が相手に逃げる隙を与えません。
(3)内容証明によって自分に不利な証拠を作ってしまう場合
内容証明郵便の効力の一つに、証拠力を得るという効力がありますが、この証拠力は自分にとっても、相手にとっても有効であるということに注意しなければなりません。
つまり、うっかり不注意で書いた内容も、将来的に裁判での証拠となりうるので、自分に不利な内容を書けば、ダイレクトにその内容が、自分の不利益となってしまうという事です。
例えば、あなたが、書面は交わさず口約束だけでお金を貸していた相手に、50万円の借金の返済を求める督促の内容証明を、送ったところ、実際の額は、60万円で、うっかり50万円の額と書いていたならば、その内容証明は、動かぬ証拠となり、相手側は、「あなたが、送った内容証明には、50万円と書いているでしょう。」などと強気で言ってくる可能性も出てきます。
また、あなたが車の事故で加害者になった時、口約束だけで念書などの書面を書かずに、50万円を慰謝料として支払う約束をしたとしましょう。
ところが、後日、よくよく考えると50万円という金額に納得がいかなくなり、「先日、50万円支払うと言ったが、30万円が妥当だから30万円にして下さい。」と、内容証明郵便を送ったところ、書面にて慰謝料50万円を支払うと書いている訳でもないのに、自ら50万支払う内容を書いていれば、相手側は、それを逆手に取って証拠として最初に言った額を支払うように言ってくるでしょう。
相手に口頭ではなく、書面という証拠能力の高いものに証拠を与える結果になったという事です。
仮に内容証明郵便を送っていなければ、相手に50万円の慰謝料の証拠が無い以上、金額変更は可能になってきます。
自ら書いた内容証明という証拠により、自らの首を絞めた結果になるのです。
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