通常、普通郵便で、何かしらの意思表示を伝えても、相手側に届いたかどうかはわかりませんし、配達事故等で届いていなかったりもします。このため、権利義務に関する重要な意思表示は配達証明付きの内容証明で行うのですが、この内容証明も届く場合(届いたとみなされる場合)と届いていない(届いていないとみなされる場合)とがあります。
転居先不明で戻ってくる場合は、受取人は了知することができないため当然ながら到達したとみなされません。この場合は、相手が最後に居住していた住所地の管轄の簡易裁判所に公示送達の申し立てを行ないます。裁判所が相手の居所がわからない事が、証拠等で認めれば、官報、新聞に少なくとも1回掲載します。
または裁判所が相当と認める時は市区町村役場の掲示場に掲示します。最後に官報・新聞に載せた日または、官報などに載せない場合は掲示した日から2週間経過した時に、相手側がそれを見ていなかったとしても、意思表示が到達したとみなされます。
普通郵便では通常有り得ませんが、内容証明の場合は届け先が郵便受けではなく、受取人ですから、本人及び同居人が不在の場合は、この場合も内容証明郵便は戻ってきてしまいます。
配達員は、留守で配達できなかった場合、管轄の郵便局へ持ち帰り7日間保管します。また留守宅に「留守のため郵便局で保管しています。7日以内に取りに来て下さい。」と書いた不在連絡票を置いて帰ります。
相手側が郵便局に受取りに行くことなく、仮に7日間が過ぎてしまうと「○月○日配達の際不在でした。不在のため郵便局にて保管しましたが、保管期間を経過しましたのでお返しします。」等の内容が書かれたが貼られた内容証明郵便が差出人に戻ってきてしまいます。このため、受取人が差出人の、意思表示を了知できるわけもなく、内容証明は到達したとみなされません。
このため、この問題が生じた際は、戻ってきた時に再度、普通郵便で送ります。また相手側が留守がちで外出が多い場合などは、内容証明郵便が戻ってくることを想定して、内容証明をコピーした同一の文書を普通郵便にて、内容証明発送と同時に送る場合もあります。これでももちろん相手側が文書を見るかどうかわからないので、完全とは言えませんが、意思表示が届かないリスクは軽減できるでしょう。
受取人は配達された郵便物の受取りを拒否できます。このため名宛人が受取りを拒否したとの内容が書かれた紙が貼られて、差出人のもとに内容証明郵便が戻ってきます。相手側は内容証明の内容は当然ながら確認していないため、内容を了知しているわけではないですが、法律的には相手に到達した扱いになり、契約解除や債権譲渡、相殺、時効援用などの効果は受取拒否で戻ってきても効力が生じます。
また名宛人が受け取らずに、同居人が受け取った場合にも、到達したとみなされますし、同居人が仮に受取りを拒否したとしても、これも到達したとみなされます。
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